箱根ガラスの森美術館

2009年12月23日

美術館企画展 仮面舞踏会へようこそ -爛熟の時代のヴェネチアン・グラス-

開催期間:2009年12月28日から2010年3月31日


18世紀のヴェネチアではカーニヴァルが全盛期を迎えていました。カーニヴァルはキリストの苦難を追体験する四旬節の前に大いに飲食を楽しむ期間です。ヴェネチアはこの期間に様々な祝日を付け足し、半年にも渡ってこのお祭りを開催していました。長いお祭りの間、即興仮面喜劇コメディア・デラルテや仮面舞踏会など様々な娯楽が生まれました。
しかし同じ時代のヴェネチアの経済は衰退期にありました。原因の一つにヨーロッパ随一であったガラス産業が他国に追い抜かれつつあったことが挙げられます。このためヴェネチアは他国のガラス製品に対抗するべくガラスのより高度な技術を目指すようになりました。
本展は15世紀から続くヴェネチアン・グラスの伝統的な技法をより高めた18世紀から19世紀の作品を展示致します。水晶への憧れにより開発された無色透明のガラス、クリスタッロ、繊細な模様で貴族たちを惹きつけたレース・グラス、マーブル・グラスやエナメル彩の食器、コメディア・デラルテのガラス人形など、更なる高みを目指し情熱を燃やし生きる喜びに満ちていた爛熟の時代のヴェネチアン・グラスとともに、ヴェネチアのカーニヴァルの文化をご紹介致します。

http://www.ciao3.com/event/event_45/index.html
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