
ビーズ装飾 鏡
18-19世紀(推定) ヴェネチア
コンテリエ 高21.5cm 幅16cm
木製枠の上に、多色彩ビーズを花柄の装飾になるように接着した小型の鏡。18世紀のヴェネチア製の鏡は、色ガラスの小花をつけたり、鏡面にボヘミアを真似た様式でグラインダーで刻みが施される装飾が一般的であったためこの独創的なビーズ装飾の鏡は全くの例外とされ、18世紀末、もしくは19世紀初頭に製造されたと推定される。
コンテリエ(Conterie)
1mm程の極小ビーズのことを示す(その種のような大きさから、シード・ビーズとも呼ばれる)。極小ビーズは元々マルガリーテと呼ばれ、15世紀頃から聖職者の衣装装飾などに用いられていたが、その糸通しの難しさゆえに、途中制作が断念された時期もあった。しかし、19世紀中頃から20世紀前半にかけての新たなファッションの流行などにより、ハンドバックからダンス(チャールストン)のドレス装飾に至るまで幅広く装飾に使用されることになった。