踊る男女像香水瓶
1751〜54年頃|イギリス|ガール・イン・ア・スイング窯
台部に、ガール・イン・ア・スイングと朱書きの銘が入れられているように、イギリスで1751年から54年にかけて、こうした彫像形の磁器製香水瓶を創りだして人気を博したガール・イン・ア・スイング窯の作品の一つである。男女の像が香水瓶になっていて、上部の薔薇の花束の上に小鳥型の紐をつけた金製の栓がつけられている。当時は、磁器が初めてヨーロッパでも作られるようになり、永い間憧れであった白磁が貴族たちの手にも入るようになった時代であった。その貴重な磁器で作った香水瓶に高価な香水を入れて携帯することは、最高の贅沢であったのである。