中空脚坏
(16世紀後半〜17世紀頃|ヴェネチア)
透明ガラスによるワイングラスで、坏身にはモール装飾が施されている。脚部は「ホロー・ノップド・ステム」と呼ばれ、息を吹き込んで中空にしている。「思い通りに飲むのが好きなイタリア人は、飲むのには不便なほとんど平らな銀の皿のような坏身のグラスを持っている」というような記録が17世紀中頃にあり、この作品のようなワイングラスは盛んに制作され、ヴェネチアン・グラスの堅実な輸出品として人気を博していた。
箱根ガラスの森美術館2018年特別企画展
─奇跡のガラスを生んだ─ 華麗なるバロヴィエール一族展