
2021年01月22日
2021年01月21日
収蔵作品のご紹介:モザイク・グラス『雄鶏』
モザイク・グラス『雄鶏』
(20世紀初|ヴェネチア|ウルデリコ・モレッティ作)
古代ヘレニズム時代からローマ時代のモザイク・グラス類の複製に力を注いだ初代のヴィンチェンツォ・モレッティに続いて、二代目のルイジ・モレッティは、その事業を継承発展させたが、三代目ウルデリコ・モレッティは、新しい創作を打ち出した。とりわけ、彼のヒット作となったのは、モザイク・グラス「雄鶏」シリーズであった。彼がこの作品を作るようになった動機は、1923年に、ムラノ島がヴェネチア市に吸収合併された時に、ムラノ島の象徴であった雄鶏を、モザイク・グラスで制作し、バッジやペンダントに作って、すべてのムラノ島の人がそれを付けて、ムラノ島人の誇りを示す流行を生み出したことであった。このとき、ムラノ島の人たちは、ヴェネチアの象徴として、サン・マルコ広場のパラッツォ・ドゥカーレの前に立つ2本の円柱の上に設置されていた有翼獅子像を取り外して、海中に投棄して気勢をあげたといわれている。『雄鶏』はムラノ島の人たちの高い誇りの象徴として作られたのであった。
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2021年01月20日
収蔵作品のご紹介:花装飾脚オパールセント・グラス・ゴブレット
花装飾脚オパールセント・グラス・ゴブレット
(1880年頃|ヴェネチア|サルヴィアーティ工房)
ステム(脚部)の装飾が特徴である大型ゴブレット。脚部は、縦モールの入った円環の内側と外側にひれ飾りが施され、その中心部には白い花の装飾が熔着されている。坏身や脚台部は青みをおびた半透明乳白色のガラスを使い、幻想的な美しさをもつ作品に仕上げられている。これはヴェネチアン・グラスの伝統を踏襲しつつ、 新しい時代に合ったデザインを取り入れることによって、19世紀後半に大きな人気を博したサルヴィアーティ工房の典型的な作例である。ステムに施された過剰ともいえる装飾が、この作品の受け入れられた時代の美意識を物語っている。
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2021年01月19日
収蔵作品のご紹介:風にそよぐグラス
風にそよぐグラス
(1895年|ヴェネチア|ジュゼッペ・バロヴィエール作)
淡いピンク色のガラスで極めて薄く吹き上げられた坏身は、折れてしまいそうな程細いステム(脚部)によって支えられている。しかし、そのステムは直線的ではなく、曲がりくねっているため、 わずかな風にもゆらゆらと揺れ動く。ジュゼッペ・パロヴィエールを中心に結成された「芸術家集団バロヴィエール」によって実験的に作られたグラスで、19世紀末、ヨーロッパで大流行したアール・ヌーヴォー様式が初めてヴェネチアン・グラスに取り入れられている。1895年に開催された第1回ヴェネチア・ビエンナーレに出品され、ガラス工芸の常識を破る驚異の技術を駆使した奇蹟のグラスとして世界中から大きな注目を集めた。
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2021年01月18日
2021年01月17日
2021年01月16日
収蔵作品のご紹介:ミルフィオリ・グラス・ランプ
ミルフィオリ・グラス・ランプ
(1910年頃|ヴェネチア|フラテッリ・トーゾ工房)
様々なミルフィオリ・グラスを使い作られたランプで、ランプシェード、台がガラスでできている。台とランプシェードは、金具でつなげられ、その金具に電球のソケットがつけられている。モザイク・グラスは古代から使われていた技法であるが、古代は型の中にモザイク・グラス片を敷き詰め、加熱して制作していたのに対し、近代はモザイク・グラス片を一枚の板状に熔着した後、少量のガラス種に巻きとって、成形する。この作品は後者の製法で作られており、透明ガラスとミルフィオリ・グラスの二層になっている。
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2021年01月15日
収蔵作品のご紹介:白鳥装飾花形花器
白鳥装飾花形花器
(19世紀|ヴェネチア)
水が細く流れ出るように伸びる坏身の造形美と、青みをおびた半透明乳白色で作られた白鳥の透明感が調和した美しい花器に仕上げられている。この半透明乳白色は、オパールのような光を放つガラスという意味でオパールセント・グラスと呼ばれ、乳白色より透明度が高く、角度によって微妙に色が変化する。
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2021年01月14日
収蔵作品のご紹介:ミルフィオリ・グラス皿
ミルフィオリ・グラス皿
(1880年|ヴェネチア)
このモザイク・グラス皿は、南イタリア、カノッサの紀元前3世紀の墓より、カット・グラス皿や美しい双身坏ゴールド・サンドウィッチ・グラスなどとともに出土した名品の1点を、模作したものである。菊花文のモザイク・グラスの素地の所々に、金箔サンドウィッチの断片を配置して熔融しており、箔が原型をとどめていることから、鋭角的な方形状をなしている。
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2021年01月13日
ストリートビューミュージアム
【入館料無料】全国の美術館・博物館・科学館の館内をネットで巡る『ストリートビューミュージアム』|株式会社ピコトン https://t.co/xQ8SGYCY5R
— 箱根ガラスの森美術館@冬季休館:1月12日〜1月22日 (@GarasunomoriWeb) January 13, 2021
posted by 箱根ガラスの森美術館 at 12:35
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2021年01月12日
イタリアンテイストの節分豆
今年のおうち時間にはいつもと違った節分豆はいかがでしょうか?
ピーナッツにイタリアンテイストの衣をまとわせたこだわりの豆菓子です。今年の節分は2月2日(火曜日)です。美味しい豆菓子を食べて一年の健康を願いましょう。
ティラミス・レモン・アラビアータ・イカスミ・スパイシーバジルチーズ(計5種)
各540円(税込)
通信販売もいたします。
下記までご連絡くださいませ。
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箱根ガラスの森美術館
商品販売部
〒250-0631
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
TEL:0460-86-3111 (10時〜16時)
FAX:0460-86-3115
E-mail:hakone-shop@ukai.co.jp
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2021年01月11日
冬季休館のお知らせ
2021年1月12日から1月22日は休館とさせていただきます。
大変ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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GoToトラベル地域共通クーポン一時停止延長のお知らせ
GoToトラベル事業の適用一時停止の延長措置に伴い、地域共通クーポンの利用の一時停止も延長をさせて頂きます。
期間:2021年2月7日まで
大変ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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2021年01月10日
展示作品のご紹介:点彩扁瓶
点彩扁瓶
(16世紀|ヴェネチア)
ラッティモと呼ばれる乳白色ガラスの代表的作品。16世紀特有のエナメル点彩と金彩が施された扁瓶で、同形式の透明ガラス作品も作られていた。扁瓶や扁壷はもともと聖地の聖水を汲んでくる巡礼瓶にその形式の源流があった。この扁瓶もイスラム・グラスの長頚扁壷の面影をとどめており、同様に点彩、外周のひれ飾りにもイスラムの影響の痕がみられる。この作品は、そういった面からも、ヴェネチアの16世紀を代表する作品の一つである。なお、乳白色ガラスは、中国の白磁への憧憬から、この頃より盛んにガラス製の模造磁器として作り出された。
2021年仮面祭企画展:ヴェネチアン・グラスが映す栄光 −ペストを乗り越えた先に−
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2021年01月09日
環境広場さっぽろ2020バーチャルツアー
環境広場さっぽろ2020バーチャルツアー
(開催期間:1月9〜14日)
(開催期間:1月9〜14日)
箱根ガラスの森美術館は、ブースKA73の「ピコトン・バーチャルミュージアム」に出店しております。
posted by 箱根ガラスの森美術館 at 18:08
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展示作品のご紹介:ダイヤモンド・ポイント彫り草花文ワイングラス
ダイヤモンド・ポイント彫り草花文ワイングラス
(17世紀|ヴェネチア又はネーデルランド)
ドイツのクルッグ・コレクション旧蔵品である。中空の脚部に付けられたウイング・ステム(装飾脚)や、台部が薄く、口径より大きく吹かれている点などから、ファソン・ド・ヴェニス・グラスではなく、ヴェネチアン・グラスの可能性もある。ヴェネチアでは、レース・グラスが発明されたために、ダイヤモンド・ポイント彫りが衰退し、17世紀後半にはほとんど廃絶してしまった。 しかし、この技法はヴェネチアと関係の深かったネーデルランド地方に移って、専らオランダの特殊技法として、17・18世紀のオランダのガラス工芸に花を添えた。
2021年仮面祭企画展:ヴェネチアン・グラスが映す栄光 −ペストを乗り越えた先に−
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2021年01月08日
GoToトラベル地域共通クーポン一時停止のお知らせ
GoToトラベル事業の適用一時停止の措置に伴い、地域共通クーポンの利用も一時停止いたします。再開、実施時期等につきましては、政府・自治体の決定に沿う形とさせていただきます。
大変ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解ご了承くださいますようお願い申し上げます。
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2021年01月07日
とうふ屋うかい オンラインショップ
箱根ガラスの森美術館、グループ店「とうふ屋うかい」のオンラインショップ。https://t.co/zeEk2T9Nks
— 箱根ガラスの森美術館@10時開館 (@GarasunomoriWeb) January 7, 2021
京がんもや油揚げ、、とても、とても美味しかったのでオススメです。https://t.co/4zQ5FxxH43
遠方にお届け出来ないのが残念ですが、フォロワー様には是非お召し上がりいただきたい一品です! pic.twitter.com/l40Pm3GbJ2
posted by 箱根ガラスの森美術館 at 11:47
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展示作品のご紹介:レース・グラス・コンポート
レース・グラス・コンポート
(17世紀初|ヴェネチア)
2種類のレース・グラス棒を並べ、イタリア語でレトルティと呼ばれる模様に仕上げたコンポートで、非常に薄く作られている。高脚台も、同じ模様のレース・グラスで作られているが、皿、高脚台それぞれ別に作り、熔着している。高脚台には、無色透明の紐状のガラスでぐるりと一周装飾がつけられている。高脚台の縁は内側に折り返してある。
2021年仮面祭企画展:ヴェネチアン・グラスが映す栄光 −ペストを乗り越えた先に−
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