箱根ガラスの森美術館

2018年01月13日

収蔵作品のご紹介:レース・グラス蓋付ゴブレット

収蔵作品のご紹介:レース・グラス蓋付ゴブレット
レース・グラス蓋付ゴブレット
(16世紀末-17世紀初頭|ヴェネチア)

一般にレース・グラスと呼ばれる技法の中でも、レトルティという厳密な意味での最もオーソドックスな技法によるレース・グラスである。15、6世紀に、ヴェネチアでは特産のレースが世界的な名声を馳せ、ヨーロッパ貴族の憧れの的となっていた。その名だたるレース文様を、何とかして、無色透明のガラスの中に封じ込めないものかと、ムラーノ島のガラス職人たちは技巧の限りを尽くして、その創作に取り組んでいた。レース文様の入ったガラス棒を引くことはそれほどむずかしくないが、作品の完成まで器のレース文様を崩さずに仕上げるのには高度な熟練技術を要する。とりわけ、この蓋付ゴブレットのレース文様は、少しの乱れもなく、美しく優しい曲線の器形とともに、レースのコスチュームをまとった優雅な貴婦人のイメージをたたえた作品として、世に知られている。

posted by 箱根ガラスの森美術館 at 20:32 | TrackBack(0) | 美術館収蔵作品のご紹介
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