箱根ガラスの森美術館

2020年07月01日

収蔵作品のご紹介:レース・グラス樽形容器

収蔵作品のご紹介:レース・グラス樽形容器
レース・グラス樽形容器
(16世紀|ヴェネチア)

胴部中央が膨らんだ樽形の容器で、小さな気泡の入った無色透明の胴部は、下玉の段階でレース・グラス棒を4本横に巻いた後、モール型で成形されている。 レース・グラス棒を巻き付けた部分には金彩も施されている。また、胴部は木の樽に似せたのか、 浅い凹凸で縦に12分割されている。底部は台が熔着されていて、10分割されるとともに金彩が施されている。器の内側下部にアイス・クラック(氷裂模様)の入った中空の玉が付けられている点に特徴がある。ヴェネチアン・グラスには器の内部に玉を付けるという類例はあるが数は少なく、器とは別の色ガラスで作られている例もある。なお、この玉がどういう目的で付けられているかは不明である。形式と技法からヴェネチア製と推定されるが、チロル地方に移住したヴェネチア人のガラス工人によって作られたファソン・ド・ヴェニスである可能性もある。

posted by 箱根ガラスの森美術館 at 12:08 | TrackBack(0) | 美術館収蔵作品のご紹介
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