レース・グラス大皿
(17世紀|ヴェネチア)
このレース・グラスの大皿は、レース・グラスの技法の中でも、最も難しい綱目模様を構成する技法(レティチェッロ)で作られている。
ヴェネチアン・グラスの最高作品として全ヨーロッパの憧れの的となっていたレース・グラスの中でも最高傑作の一つである。網目模様を一糸乱れないように作るのは極めて難しい技で、またガラスの厚さや、本体を均一に作っておかないと、遠心成形する際に変形してしまう恐れがある。
この作品のように円形で歪みのない状態に作るには、相当の熱練した技術を持った、最高級の職人の技によってはじめて可能であっただろう。大英博物館をはじめ、世界の主要工芸美術館に類似作品が所蔵されている。
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