箱根ガラスの森美術館(館長 岩田正崔)では、2009年12月28日(月)〜2010年3月31日(水)の期間企画展『仮面舞踏会へようこそ - 爛熟の時代のヴェネチアン・グラス-』を開催いたします。
18世紀のヴェネチアでは、カーニバルが全盛期を迎えていました。カーニバルはキリストの苦難を追体験する四旬節の前に大いに飲食を楽しむ期間です。ヴェネチアではこの期間に様々な祝日を付け足し半年にも渡ってこのお祭を開催していました。長いお祭の間、即興仮面喜劇コメディア・デラルテや仮面舞踏会など様々な娯楽が生まれました。
しかし、同じ時代のヴェネチアの経済は衰退期にありました。原因の一つにヨーロッパ随一であったガラス産業が他国に追い抜かれつつあった事が挙げられます。このためヴェネチアでは他国のガラス製品に対抗するべくガラスのより高度な技術を目指すようになりました。
本展では、18〜19世紀に作られたレース・グラスや、エナメル彩の作品、コメディア・デラルテのガラス人形など、更なる高みを目指し情熱を燃やし、生きる喜びに満ちていた爛熟の時代のヴェネチアン・グラスと共に、会場を仮面舞踏会の行なわれる貴族の館に見立て、ヴェネチアのカーニバルの文化をご紹介致します。
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