箱根ガラスの森美術館

2012年05月29日

展示作品のご紹介:ビーズ装飾 鏡

ビーズ装飾 鏡

ビーズ装飾 鏡
18-19世紀(推定) ヴェネチア
コンテリエ 高21.5cm 幅16cm

木製枠の上に、多色彩ビーズを花柄の装飾になるように接着した小型の鏡。18世紀のヴェネチア製の鏡は、色ガラスの小花をつけたり、鏡面にボヘミアを真似た様式でグラインダーで刻みが施される装飾が一般的であったためこの独創的なビーズ装飾の鏡は全くの例外とされ、18世紀末、もしくは19世紀初頭に製造されたと推定される。




コンテリエ(Conterie)
1mm程の極小ビーズのことを示す(その種のような大きさから、シード・ビーズとも呼ばれる)。極小ビーズは元々マルガリーテと呼ばれ、15世紀頃から聖職者の衣装装飾などに用いられていたが、その糸通しの難しさゆえに、途中制作が断念された時期もあった。しかし、19世紀中頃から20世紀前半にかけての新たなファッションの流行などにより、ハンドバックからダンス(チャールストン)のドレス装飾に至るまで幅広く装飾に使用されることになった。

posted by 箱根ガラスの森美術館 at 10:59 | TrackBack(0) | 美術館・企画展
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