箱根ガラスの森美術館

2011年12月14日

収蔵作品のご紹介 ガラスのプレセピオ「ヨハネ像」

ガラスのプレセピオ「ヨハネ像」

キリスト生誕シリーズのうち
ヨハネ像

20世紀・ヴェネチア
宙吹き、レース・グラス、アップリケ
高20.6cm

この像は若い姿で表現されたヨハネのひざまづく像である。

キリスト生誕を表現した聖像シリーズは、19世紀後半から今世紀にかけて、ムラノ島の諸工房で作られ、いろいろな形式のものが残されている。この作品を含む生誕シリーズには、レース棒やミルフィオリ・グラス、金箔等の高度の伝統技術が使われており、熟練のマエストロが製作したものであることを示している。また、レース棒やミルフィオリの作り方、デザインに新しさが現れており、20世紀に入ってから作られたものであることは明白である。なお、この種の生誕シリーズの群像作品の中では、高度の卓抜した造形力を示している。



プレセピオの歴史

クリスマス企画展

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2011年12月13日

収蔵作品のご紹介『ヴェネチアン』デイル・チフーリ

『ヴェネチアン』デイル・チフーリ

ヴェネチアン Venetian
1988年〜
デイル・チフーリ Dale Chihuly

1920年代のアール・デコのガラスに触発されたチフーリがヴェネチアン・グラスの巨匠リノ・タリアピエトラの協力を得て制作したシリーズ。チフーリが作品のイメージをドローイングで表現し、それをタリアピエトラがガラスで再現するという共同作業によって制作されました。シンメトリカルな形のまわりに花や葉といった植物的モチーフを配した作品で、チフーリのそれまでの流動的なものから、洗練された静的なものへと展開する新しいスタイルの確立が見られます。1989年にはこのシリーズをもとに「イケバナ」というシリーズが生まれました。日本の伝統的な生け花にインスピレーションを受けたチフーリは、ヴェネチアンを花器に見立て、切り花のような細長いガラスの茎を生けています。日本的な静けさを漂わせる作品です。



デイル・チフーリ Dale Chihuly
1941年 ワシントン州 タコマ生まれ ワシントン大学在学中にガラスと出会い、ヴェネチアン・グラスの伝統に強い影響を受ける。1992年にはアメリカ発の人間国宝に認定。生命力にあふれるのびやかなフォルムと鮮やかな色彩が印象的なガラスの世界において一つの将来性をみいだしている。


http://www.ciao3.com/museum/modern_glass/dale_chihuly/

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2011年12月11日

収蔵作品のご紹介 聖母マリアと嬰児イエス・キリスト

聖母マリアと嬰児イエス・キリスト

キリスト生誕シリーズのうち
聖母マリアと嬰児イエス・キリスト


20世紀・ヴェネチア
宙吹き、レース・グラス、アップリケ
高23.1cm

この作品は、蘢に寝かされた生誕のイエス・キリストと聖母マリアの礼拝像である。

キリスト生誕を表現した聖像シリーズは、19世紀後半から今世紀にかけて、ムラノ島の諸工房で作られ、いろいろな形式のものが残されている。この作品を含む生誕シリーズには、レース棒やミルフィオリ・グラス、金箔等の高度の伝統技術が使われており、熟練のマエストロが製作したものであることを示している。また、レース棒やミルフィオリの作り方、デザインに新しさが現れており、20世紀に入ってから作られたものであることは明白である。なお、この種の生誕シリーズの群像作品の中では、高度の卓抜した造形力を示している。


プレセピオの歴史
クリスマス企画展


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2011年12月05日

収蔵作品のご紹介 わらび形脚コンポート

わらび形脚コンポート

わらび形脚コンポート

19世紀ヴェネチア
宙吹き、熔着装飾
高19.5cm 幅17.8cm

杯身部は青みをおびた乳白色ガラスを使い、その口縁部は広く、下方へと拡がっている。縦モールの入った2本のガラスをねじった脚部にはピンク色のガラスに金彩を施し、その中央部には、花の装飾が熔着されている。脚部から左右に伸びる先端は、わらびのような草花をモチーフにした装飾が付けられ、春の訪れを感じさせる優しい色合いのコンポートに仕上がっている。


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2011年12月04日

収蔵作品のご紹介『ペルシャン』デイル・チフーリ Dale Chihuly

ペルシャン Persian

ペルシャン Persian
1986年〜
デイル・チフーリ Dale Chihuly

「新しい形態の追求」から始まったこのシリーズは、古代のコア・グラスを思わせる渦巻き状の美しさとを合わせ持っています。
鋳型を使うことによって得られたガラスの厚みの変化が、模様に波状のアクセントを加えています。
作品そのものだけでなく、その作品が空間にどう働きかけるかということにも観点がおかれ、
それぞれ違った大きさと形を持ったピースを一つのグループとして展示するというスケールの大きなシリーズに発展しました。


デイル・チフーリ Dale Chihuly
1941年 ワシントン州 タコマ生まれ

ワシントン大学在学中にガラスと出会い、ヴェネチアン・グラスの伝統に強い影響を受ける。1992年にはアメリカ発の人間国宝に認定。生命力にあふれるのびやかなフォルムと鮮やかな色彩が印象的なガラスの世界において一つの将来性をみいだしている。

http://www.ciao3.com/museum/modern_glass/dale_chihuly/


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2011年11月26日

収蔵作品のご紹介 龍形脚花器

龍形脚花器

龍形脚花器

ヴェネチア
宙吹き、熔着装飾、アヴェンチュリン・グラス
高24.2cm 幅20.9cm

杯身と台にアヴェンチュリン・グラスを使い、脚部に龍の装飾を付けた花器。龍とその下の軸は無色透明のガラスを使い、龍の下には波状の水色のガラスが巻かれている。龍が首と脚を巻きつけて杯身を抱え、尾は軸に巻きついている。アヴェンチュリン・グラスとは、17世紀に発明された技法で、一般的な作り方は、ガラスの原料に金属粉を入れて熔融すると、ガラスが冷めたときに、その金属の微粒子が光を反射して光る、というもので、まるで砂金で作ったかのようにキラキラと輝くガラス。

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2011年11月15日

収蔵作品のご紹介『マキア』デイル・チフーリ Dale Chihuly

『マキア』デイル・チフーリ Dale Chihuly

マキア
1981年
デイル・チフーリ Dale Chihuly

「マキア」はイタリア語で「斑点のある」という意味を持ちます。このシリーズはアメリカのシアトルにあるチフーリのスタジオに揃っている色ガラス棒300種を使って作品を制作するというアイデアから始まりました。カラフルな色の組み合わせと流動的な形に特徴があります。内側と外側の色の間に白いガラスの層を挟むことによって、両側の色彩は混ざり合わず鮮やかに映えるのです。
まるで呼吸し脈打っているかのような、躍動的で生命力を感じさせる形は、遠心力と重力によって自然に得られたものです。





デイル・チフーリ Dale Chihuly
1941年 ワシントン州 タコマ生まれ

ワシントン大学在学中にガラスと出会い、ヴェネチアン・グラスの伝統に強い影響を受ける。1992年にはアメリカ発の人間国宝に認定。生命力にあふれるのびやかなフォルムと鮮やかな色彩が印象的なガラスの世界において一つの将来性をみいだしている。


http://www.ciao3.com/museum/modern_glass/dale_chihuly/

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2010年02月06日

収蔵作品のご紹介 メディチ家紋章文コンポート

メディチ家紋章文コンポート


メディチ家紋章文コンポート
16世紀初

エナメル彩を用いて、紋章と縁取りの点彩文様を描いたコンポートです。中央に描かれている紋章は、教皇を表す三層宝冠とメディチ家の赤い丸薬の紋章を組み合わせたものです。このコンポートが制作された16世紀、メディチ家は2人の教皇を輩出しました。そのどちらかの教皇就任を記念して、制作されたものと考えられます。
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2010年01月03日

収蔵作品のご紹介 ドルフィン脚ワイングラス

ドルフィン脚ワイングラス

ドルフィン脚ワイングラス
20世紀

19世紀、イタリアの名門ガラス工房、サルヴィアーティ工房で、海棲生物シリーズが発表されます。水の都ヴェネチアを代表するような、イルカやタツノオトシゴなどのモチーフは、大変な人気を博しました。この作品に見られるように、現代においても、そのデザインは受け継がれ、いまなお人々に愛され続けています。
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2009年11月14日

収蔵作品のご紹介 プレセピオ

プレセピオ


プレセピオ
20世紀 ヴェネチア

イタリアでは、クリスマスが近づくとキリストの生誕の場面を表した人形(プレセピオ)が飾られます。様々な素材で作られるプレセピオの中でも、当館でご紹介しているのはガラスで作られたものです。レース・グラスやミルフィオリ・グラスなどヴェネチアを代表する技法を使い、巧みに表現しています。


ヴェネチアン・グラス美術館クリスマス企画展
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2009年10月14日

収蔵作品のご紹介 レース・グラス鷲爪脚ゴブレット

レース・グラス鷲爪脚ゴブレット


レース・グラス鷲爪脚ゴブレット
17世紀初 ヴェネチア

坏身は繊細なレース・グラスで作られ、まるで壺のような形をしています。また、脚の部分には、鷲の脚のはく製が使われ、ガラスとはく製とを金具でつないでいます。異なる素材を組み合わせる事で、レース・グラスの優美さと鷲の持つ雄雄しさが際立ち、新たな魅力となって見る者を惹きつけます。

ヴェネチアン・グラス美術館
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2009年09月16日

収蔵作品のご紹介 松笠形ランプ

松笠形ランプ

松笠形ランプ
17世紀 ヴェネチア

松笠の形をしたオイルランプで、17世紀のイタリア、スペインで流行した卓上ランプの一つです。型にガラスを吹き入れて形を作っており、松笠部分の内側から赤色の塗装を施しています。火を灯すと赤褐色に輝いて、部屋の中を彩りました。
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2009年08月22日

収蔵作品のご紹介 レース・グラス蓋付ゴブレット

レース・グラス蓋付ゴブレット


レース・グラス蓋付ゴブレット
16世紀末〜17世紀初 ヴェネチア

レース・グラスとは、乳白色と透明なガラスで様々ならせん模様のガラス棒を作り、それらを組み合わせることによって、美しいレース模様を表現したガラス器です。
この作品は、その優美な姿から、「ガラスの貴婦人」とも呼ばれています。
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2009年07月21日

収蔵作品のご紹介 マーブル・グラス・デカンター

マーブル・グラス・デカンター

マーブル・グラス・デカンター
16〜17世紀 ヴェネチア

この作品は、マーブル(大理石)の模様をモチーフに作られました。様々な色が調和し、まるで本物の大理石のようです。また、この作品は、光を透かすと夕日のような美しい赤色に変化するため、カルセドーニオ(紅玉髄)とも呼ばれます。
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2009年07月01日

収蔵作品のご紹介 ローマン・グラス

ローマン・グラス

ローマン・グラス
1世紀 出土地 地中海

紀元前1世紀、鉄パイプの先に熔けたガラスをつけ、息を吹き込み形を作る、吹きガラス技法が発明されました。この技法をもとにローマン・グラスは生まれ、皿や器など日常のあらゆるものをガラスで作ることが可能になり、以降生産量が飛躍的に増えていきます。
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2009年05月28日

収蔵作品のご紹介 ドラゴン・ステム・ゴブレット

ドラゴン・ステム・ゴブレット


ドラゴン・ステム・ゴブレット

17世紀 ベルギー(アントワープ)

17世紀にヨーロッパで大流行し、ヴェネチアン・グラスのイメージを作り上げた特色ある脚(ステム)です。龍の形を模して作られているため、このような形の脚を持つものをドラゴン・ステムと呼びます。この作品は、同時期のアントワープ周辺で作られたファソン・ド・ヴェニスの典型例です。
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2009年04月23日

収蔵作品のご紹介 点彩コンポート

点彩コンポート

点彩コンポート
16世紀初 ヴェネチア

坏身の下部と台座の部分に稜線を施し、金彩と赤や青のエナメル彩で装飾されたコンポートで、初期ヴェネチアン・グラスの典型的なスタイルです。鱗文の金彩にはビザンチン文化の影響が、点彩技法にはイスラム・グラスの影響が見られ、ヴェネチアン・グラスの二つの起源が、見事に融合した作品となっています。
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2009年03月20日

収蔵作品のご紹介 獅子形水差

獅子形水差

獅子形水差
16世紀中頃 ヴェネチア


ヴェネチアのシンボルで、福音書記者 聖マルコを表す獅子を象った珍しい形の水差です。注ぎ口だった尾の部分と金属でできていただろう台座が欠失していますが、ヴェネチアの獅子らしい威風堂々とした姿をしています。同じ形で、レース・グラスで作られたものが、イギリスのジェームス・ロスチャイルドコレクションに収蔵されています。

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2009年02月25日

収蔵作品のご紹介 TORO(雄牛)

TORO(雄牛)
TORO(雄牛)
1954年 ヴェネチア

パブロ・ピカソ デザイン
エジディオ・コスタンチーニ作

20世紀を代表する芸術家・ピカソは、ガラスという扱い難い素材にも関心を示し、エジディオ・コスタンチーニと合作で十数点のガラス作品を制作しています。「TORO」はその初期の作品で、闘牛の雄牛をイメージした作品です。
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2009年01月11日

収蔵作品のご紹介 ブリゲッラ

ブリゲッラ

ブリゲッラ
バロヴィエール&トーゾ
1950年代 ヴェネチア

ブリゲッラとは、仮面をつけて演じられる喜劇 コメディア・デラルテのキャラクターの一人です。
まるで劇の一場面を切り取ったかのような生き生きとした姿は、今にも動き出しそうです。この人形を手掛けたバロヴィエール&トーゾ社は、19世紀よりヴェネチアン・グラスをリードしてきた由緒ある工房の一つです。

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